ねこ in Parallel World

イヴの体調が悪くなったのは15歳の頃。
「なんだか最近よく吐くようになったな…。」
と言うちょっとした異変から病院へ行きました。

病名は膵炎。
処方された薬を頑張って飲みながら
イヴと膵炎の戦いが始まりました。



胆嚢の中の液体が泥になっていきました。
その影響か、少しずつ吐く頻度が増えていきました。

そんなある日体調が悪化。
頻繁に吐くようになりました。
胆泥の中に胆石が見えるようになりました。
もしも胆管に胆石が詰まったら
その時は覚悟が必要だと言われました。


そして、その日が来ました。
金曜日の夜に容態が悪化。
二日連続で病院で点滴をしてもらい、
その日も病院へ行くために準備をしていた三日目の朝。
今まで以上に苦しそうにしていたので必死に体をさすりましたが
体調はみるみる悪化し、しゃっくりが出始め、止まらなくなり…。

何かを吐き出した瞬間、しゃっくりが止まり静寂。
イヴの心臓が動きを止めました。
頭が真っ白になりました。

心臓マッサージをし、大きな声をかけ
半ばパニックを起こしながらたどり着いた病院。
主治医の先生が聴診器を当て、そっと目を伏せました。

イヴの戦いの日々は終わり、
私と母が見守る中サンタの元へと旅立ちました。


毎日一緒に戦ってきた私。
ふと「あれ、もう薬を飲ませなくていいんだっけ…。」
と思うたびに、どうしようもない悲しみに襲われます。

でもそんな時はこう思うようにしています。
「もう薬が必要なくなった。健康な体になったんだ。」と。



イヴ、たくさんの思い出をありがとう。
これからはサンタと一緒に見守っていてね。